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日本より進んでる?マラウイの電子マネー

携帯電話を使用した電子マネーの仕組みとしてはケニアのM-Pesaが有名ですが、マラウイでも同様の仕組みがあります。

【参考】M-Pesaとは
http://ja.wikipedia.org/wiki/M%E3%83%9A%E3%82%B5

マラウイ電子マネーサービス

マラウイで同様の仕組みを提供しているのは、TNMのMpunbaとAirtelのAirtelMoneyというサービスで、自分は両方とも口座開設しています。それぞれのショップで入金をしておく事で、SMSを介した送金や携帯電話のユニットの購入、公共料金の支払いなどができます。携帯電話のユニット購入の際には、MK1000(約250円)以上購入すると購入した額の倍の額のボーナスがつくので(MK1000購入した場合、MK2000のボーナスがつくのでMK3000分話せる)とてもお得です。ボーナスの有効期限は以前はもう少し長かったですが、今はTNM、Airtelともに3日間のはずです。自分はインターネットでよくユニットを消費するのでボーナスがたまりますが、通話をしないので無効になってしまうことも多いです。MK数千のボーナスがあると会話の途中でユニットがなくなる事は少ないので、長めに電話するときにインターネット用のユニットを購入しボーナスをゲットした上で通話しています。

 

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口座を開設して入金しておくことで、ユニットを購入や料金を支払いの際に店舗に訪問する手間が省けるのもメリットです。

普及に向けては改善点も

これらの電子マネーの普及率については把握していませんが、個人的な印象としてはあまり普及していないのではと思います。理由は、入出金を出来る店舗の数が少ないこと、システムの動作が不安定なことが挙げられます。M-Pesaは利用できるキオスクだけでケニア国内に数万店舗あるようですが、マラウイ電子マネーの入金出来る店舗は携帯キャリアのショップ以外ではあまり見かけません。またシステムが動かずに入金ができなかったりユニットが購入できないような事態も頻繁に起こります。便利ではあるのですが安定運用というところまでは来ていないサービスでもあります。(停電が頻発し電気すら安定運用できていないこの国で、電子マネーの安定運用など現時点で望むべくもないのかもしれませんが)

日本は電子マネーより銀行経由の振込が主流

日本ではEdyなど電子マネーでの送金サービスがあるにはありますが、銀行経由で数百円の手数料を払って日中に送金するのが今のところ主流だと思います。背景としては日本は途上国と異なり大抵の人が銀行口座を持っていること、また、ATMやインターネットなどのチャネルを通して銀行に簡単にアクセスできることがあると思います。また、全銀協や全銀システムのような旧来の組織・システムが既存権益を守るために新規参入の壁として立ちはだかっていることも挙げられると思います。携帯のメッセージアプリなどで電子マネーを使用した少額の送金が簡単に出来れば便利です。子どもの小遣いや飲み会の会費などをLINEで送金できる時代が近いうちに来るといいなと思いますがどうなりますかね。

 

マラウイのような途上国では日本のように安定的な社会インフラの提供などは望むべくもないですが、新しい分野は既存の仕組みや既得権益が少ないので、ものによってはマラウイの方が日本より進むことも起こり得ると思います。今の環境を嘆くのではなく今の環境のメリットや出来ることを模索して行きます。